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1月20日 光と影

 中国の撮影も終わり、夜行列車で北京南駅に着いた。
 今回の撮影は大半を内モンゴルの草原と山で過ごしてきた。行く前に色々な方から聞いていた感動の風景・・・確かに見たこともないほど広く、雄大で驚いたのだが、不思議と「すっごい!」と言うような感動は感じなかったのだ。と、いうのも、草原の真ん中にひとり立っていても、村の中を歩いても、妙に馴染む、何か遠くから来たのではなく、生まれ育った隣町から来たような自然な感覚だった。
 確かに言葉は分からない。でも、村々で出会った子供たちの、屈託のない笑顔、寒風をものともしない真っ赤なほっぺた。異邦人の私と付き合ってくれた大人の人たち。決して物理的には豊かではないのだろうが、まったく違う意味でモノに囲まれて育った私にはないものを持っている・・・・内モンゴルでは気持ちが満たされて行くような、最高の経験をすることができた。

 夜、前々からガイドの郭さんと、予算をセーブして「北京ダック」を食べに行こうと話していた。まあ、外人が日本に来て「すし・てんぷら」と言っているのと変わらず気恥ずかしいが、それでも本場で食べてみたいものは食べてみたい。繁華街を回ってスーパー、デパート、本屋・・・と色々な店を回ってみる。さすがに首都の中心地、ありとあらゆるものがあった。
 それは、予約の時間が近づき天安門の近くでタクシーを降りた直後に起きた。小学1年くらいの男の子と3年くらいの女の子、物乞いだ。始めは袖を引くぐらいだった。男の子は郭さんに怒鳴られて走って逃げるが、女の子はそれでも付いてくる。最後には両手両足で私の足にしがみつき、引きずっても払っても離れない。あれだけやさしかった郭さんの表情が変わり、力任せに引き剥がして投げ飛ばし、力加減はしているのだろうがケリまで入れている。大きな輪になった人たちは、別段珍しいものを見ているようでもない。ほんの2~3分の事だったが、足を引きずったときの少女の重さが奇妙に残った。郭さんによれば「あれは彼らの悪い仕事。食べるものがないと言ってもお金を持っているし、周りの人の中に親も居る。佐々倉さんがお金を出さなくてよかった。出していたらどんどんエスカレートしていた」
・・・・賑やかなビルと人に囲まれた、これも中国の子供。

 たしかにおいしかった北京ダック。複雑な味がした。

1月20日の行程:夜行列車で北京着>北京泊

pd-20050120-02 やっぱり、北京に行ったら北京ダック?

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